ネット起業はもう終わったんだろうなーと思う。
かつての情報起業家は、会社に就職してサラリーマンに戻った人、稼いで「上がった」人、ビジネスをステージアップさせて、フツーのビジネスをしている人に分かれている。
たしかに、「ネット起業家」というと、どこか中途半端なイメージがつきまとう。
ネット起業家の勝ち組である「ロンチ業者」の人たちは、もう10年近くロンチでビジネスを続けているが、「売り方」の勝負で20~30万の塾を売っている。
それ自体はなんら問題はない。
ちゃんと価値あるものを提供している限り。
ただ、煽り売り、騙し売りが横行していて、業界全体にある悪いイメージが払拭できないでいる。
知り合いにもロンチ業者の人が何人もいるが、どうにかイメージを変えたいと苦慮している。
大統領をクライアントにしたこともある自己啓発の大家アンソニー・ロビンズ、世界一のマーケッター、ジェイ・エイブラハム、恋愛講座から始めて今では年に100億円を売り上げる天才ビジネスマン、エブン・ペーガン。
こうした一流を招待しては、どうにかネットにおけるビジネスをクリーンに変えようと奮闘している人もいる。
なぜ、情弱ビジネスを続けるのか
煽り売り、騙し売りをしている人たちは、「情弱」相手のビジネスにとどまっている。
なぜなら、情弱は「楽して儲かる」という言葉につられて、ホイホイ高い金を払ってしまうからだ。
しかし、どれだけ情弱であろうと、消費者は常に守られる存在であり、悪いのは売り手ということになる。
消費者のほうが経済的に弱く、立場的にも個人であることが多いから、これは構造上しょうがない。
だから、売り手のほうが健全化していくしか道はない。
情弱ビジネスをしている人たちは、もうそれでしか稼げなくて、しかもロンチ自体も大手でなければわずかしか儲からず、自転車操業になってしまっているのが現状だ。
だから、煽ったり騙したり、ギリギリのところをいくしかなくなっている。
しかし、もうリセットするしかない。
その事業をやめるしか、罪悪感を抱きながらする仕事をやめるすべはない。
残存者利益のネットビジネス
今は、「ネット上で稼ぐ」こと自体は、しごく当たり前のことになっている。
サロンしかり、有料メルマガ、有料ブログしかり。
「ネット起業」が裏だとすれば、彼らのやっているビジネスは表だ。
なぜ表と裏に分かれてしまったのかと言うと、ネット起業は黎明期の「胡散臭い文化」を色濃く印象として残している。
1枚セールスレター、教育ステップメール、レターの煽り系コピーライティング、こうしたフォーマットが、胡散臭さを引き継いでしまっている。
もちろんこれらのフォーマットが悪いわけじゃない。
これらはツールでしかない。
ただ、歴史的に見て、黎明期に起きうるいたしかたのない「胡散臭さ」を払拭せずに、ネット起業はここまできてしまった。
「楽して儲かる、ブサイクでもモテる…、情報起業はそういうものでしょ?」というイメージが、あの成約率の異様に高い1枚レターにぎっしりと詰まってしまっているのだ。
ネットビジネスは、すでにレガシーになっている。
市場ライフサイクル的に、衰退期を迎えた。
プロダクトロンチは、残存者利益の市場なのだ。
新しいネットビジネス
今どきのネットビジネスはそうじゃない。
Youtubeが作ったYoutuberという明るいイメージ、インフルエンサーと言われる炎上から生まれたアルファブロガー、有名人が開くサロン、
仮想通貨という未来の技術に乗っかったアフィリブログ。
彼らがやっているのは、いわば「薄利多売」のビジネスでどうにか食えるようになった、一部の人達だけができる、ビジネスである。
彼らは先行者利益をものにしたスターだ。
そして誰もがそれになれるわけではない。
旧ネットビジネスのほうが、むしろ技術的には洗練されており、より多くの人が
稼げるようになる確率が高い。
ブログアフィリ、
PPCアフィリ、
せどり、
輸入販売ビジネス。
どれでも実際に年商1000万円いく可能性の高いビジネスばかりだ。
しかし、現代はイメージの時代であり、どれだけ効率が悪く、成功の可能性が低かろうと、Youtuberのほうが大衆には受け入れられてしまう。
ブロガーなんて砂浜の砂の中からピアスを探すようなもの。
そんなネットビジネスに未来はない。
新しいネットビジネス界は、ほんとうに芸能界のような、厳しいところなのです。
旧ネットビジネスはどうすれば復活できるのか
これは旧ネットビジネスをしている人なら誰でも考えていることだろうと思う。
時代に合わせて、こうした取り組みが必要だろう。
・コミュニティビジネスをする(ツイッターやfacebookを活用してサロンに結びつける)
・モバイルを含め、PPCを極める
・コラボレーションし、フォロアーを共有、拡大していく
今は、イメージの時代だ。
それも、単に売上の一部を慈善事業に寄付しているだけじゃだめだ。
企業の活動自体が、よいイメージに結びついていかなければならない。
革新的なイメージに結びついていかなければならない。
情報革命により、どんなに金を稼いで便利なモノを集めても、幸せにつながらないことがわかってしまった。
こういう時代に、どういうイメージがあれば、人が集まってくるのか?
そこを考え抜いて、それぞれの業種のカラーにしていくことが今後は必要になってくる。